精神科向け電子カルテのレスコ TIS(東京)の連結子会社に

公開:2024年2月9日

広島のM&A

精神科向け電子カルテメーカーのレスコ(中区上幟町5-15、藤川佳應社長)は、総合ITサービスで東証プライム市場に上場しているTIS(東京都新宿区、岡本安史社長)の連結子会社になった。TISがレスコの全株式を取得。TISのネットワークを生かした医療業界を中心とする各業界との連携や、TISが持つシステム人材、セキュリティー技術と精神科向けカルテシステム市場でレスコが培った知見や情報資産の相互活用を進め、人々の健康づくりを支えるヘルスケアプラットフォームの拡大を目指す。

レスコは1993年8月設立、資本金5000万円。2003年に日本初の精神科専用の電子カルテを開発。精神科病院での導入数はトップシェアで、最近では診療所や訪問看護、自治体向けにもサービスを展開。ストレス障害、うつ病、依存症、認知症といった疾患への治療や支援を行う医療従事者間での情報共有やコミュニケーション向上を支援し、切れ目のない支援体制実現に取り組んでいる。

TISは08年設立。現在は資本金100億円で、単体の従業員は5695人(23年3月末)。23年3月期の売上高は2381億4000万円。金融、産業、公共、流通サービス分野など多様な業種3000社へのITサービス提供を行っている。

両社は①医療DXの推進(精神科向け電子カルテシステムの標準化・機能拡充の早期実現、医療・介護施設・自治体の業務効率化・DX化を支援)、②製薬・保険DXの推進(電子カルテシステムの標準化・オープン化で製薬や保険業界と連携が図れるソリューション創出や研究開発、DX化を支援)、③メンタルヘルスケア領域での新たな事業の創出などを目指している。

広島経済レポート2024年2月8日号掲載記事