ポップジャパン 衣類製造会社の事業譲受し、プリントTシャツで個人客獲得へ

公開:2023年2月2日

広島のM&A

国内トップクラスののぼり、旗、幕の製造販売のポップジャパン(安佐南区伴南2-5-19-26、熊本卓司社長)は2022年12月、衣類製造会社のアートディレクト(西区)から事業譲渡を受けた。布印刷技術を生かして衣類への印刷の受注拡充を図る。インターネット販売(EC)も強化し、個人客を開拓する。

アートディレクトはTシャツやポロシャツ、パーカ、トレーナー、ジャンパーなどにロゴなどをプリントして販売。地域のスポーツチームやサークルなどからの依頼が多いほか、20年以上前からECに着手しており、全国に顧客を持つ。代表者の高齢化と後継者不在により事業承継した。創業44年で売り上げ規模は8000万円~1億5000万円。在籍していたデザイナー、製造、事務スタッフなど10人と、衣類印刷機6台を引き継いだ。前代表は顧問としてポップジャパンに在籍する。

ポップジャパンはのぼりなどを中心に法人客が9割以上を占めるが、今回の事業譲受で個人客へアプローチできるようになる。ECサイトに「アートディレクト」をブランド名として残し、継続販売する。今秋にリニューアルを予定。一般消費者が独自デザインのロゴをプリントして制作するオリジナルグッズのニーズは高まっており、訴求していく。

同社は近年、布印刷技術を生かし、一般向けオリジナル商品に注力。のぼりの製造過程で出る端材を使ったバッグや交通安全グッズを開発した。広島経済大学の学生と連携した商品なども販売。今3月期売上高9億円を目指す。

広島経済レポート 23年2月2日号掲載記事