下岸建設、型枠の片岡興業(廿日市市)をM&A 後継者難などで

公開:2024年2月1日

広島のM&A

下岸建設(東区山根町28―22、下岸宏靖社長)は1月16日付で、型枠工事の片岡興業(廿日市市大野四郎峠2―1=地番、片岡勇幸社長)の全株式を取得した。下岸建設は分譲マンション「ハウス バーンフリート」でコンクリート打ちっぱなしのデザインを採用しており、型枠工事を重視していた。片岡興業をグループ企業にし、建築工事でシナジー効果を見込む。M&A資金として、下岸建設は2023年12月19日に第14回無担保社債2億6000万円(期間10年)を発行し、広島銀行が受託した。

片岡興業は1989年7月設立で、資本金1000万円。型枠工事がメインで、2023年8月末の売上高は4億9200万円、従業員5人。下岸建設はマンションなどの建築物の型枠工事を同社に発注しており、片岡興業の後継者難などで広島銀行が仲介しM&Aに至った。片岡社長は退任し下岸社長が社長を兼任する。片岡興業の本社所在地は同社加工場に移す。

下岸建設は1948年5月創業、52年4月設立で、業歴70年を超える土木建築総合請負、不動産業、分譲マンションなどを手掛ける総合建設会社。分譲マンション「ハウス バーンフリート」事業では、自社プロデュースによる企画販売と独自の自由設計空間作りで、〝夢の住まい創り〟に取り組んでいる。またサステナブル社会の実現に向け、木造建築物の普及にも注力する。2023年3月期の売上高は17億8433万円、従業員23人。

広島経済レポート2024年2月1日号掲載記事