HD化で組織運営効率化
多角経営や新工場、M&A構想

公開:2021年9月10日

広島のM&A

餃子皮製造や飲食店運営の井辻食産(安佐南区長束5―6―8)は7月に持ち株会社の井辻ホールディングス(同、井辻龍介社長)を設立し、9月から新体制に移行した。管理や組織運営の効率化、事業の多角化を進める。新工場やM&Aも構想し、将来はグループ10社以上を描く。

食品事業の井辻食産と、飲食店「餃子家龍」「カナダカン」など10店を運営する新会社の井辻フードアンドが傘下で、事業領域ごとに分けた。井辻食産は龍介氏のいとこの隆行副社長が社長に昇格。フード社の社長には隆行氏の弟の俊行専務が就いた。龍介氏は2社の代表取締役CEOを兼任する。

現本社と本社工場が手狭になっていることから、同区古市の冷凍餃子工場と統合しての移転新設を計画。県内に1000坪程度の土地を確保し、1〜2年以内に着手したいとする。既存事業との相乗効果を期待できる食品会社などのM&Aも検討。農業、コンサルなどの新規事業や海外への飲食店進出、工場建設なども視野に入れる。

広島経済レポート 2021年9月9日号掲載記事