アクセがアパレル企業の輸出支援 ワンドテクノロジーズ(大阪)と業務提携

公開:2023年6月15日

広島のM&A

セレクトショップ「PARIGOT」運営のアクセ(尾道市久保1-8-1、髙垣孝久社長)は、欧米ブランドを直接買い付けてきた経験や、貿易にたけた社員とそのネットワークを生かし、国内アパレル企業の輸出支援を本格化する。クラウド販売管理システム「デクスター」を販売するワンドテクノロジーズ(大阪)と業務提携し、4月から同システム利用者向けにコンサルティングをスタート。5年以内に支援先100社超の事業に育てたいとする。

 新規に海外取引を始める際は、海外バイヤーとのやり取りや代金回収、なじみのない国からのオファー、生地の組成によって国ごとに異なる関税への対応、現地での販売価格決めなどに知識が必要となる。同社は取引通貨の選定から販売価格決め、受注証明書の発行、前金管理、商品発送、請求書発行、代金回収手続きなどを一貫支援する。営業代行ではないため、展示会での交渉や受注は支援先企業が行い、販売が決まった後、アクセが金銭のやり取りと物流をサポートする。素材に関する税金や各国ではやりのデザインの知識、世界7カ国に提携パートナーを有し商品を一括して安く届けられる点などが他の輸出支援業者との差別化要素になるという。グローバルな販売管理システムをウリにするワンドテクノロジーズ社との顧客獲得の相乗効果を期待して業務提携した。

1925年に創業。主力のセレクトショップ事業は尾道本店、福山、広島、岡山、横浜、松山、銀座の7店体制。2022年7月期売上高は過去最高の21億4700万円を計上。輸出支援事業で得たノウハウは、日本のデニム縫製・加工技術などを商品として世界に発信するプロジェクト「ジャパンデニム」の海外展開に役立てたいとする。

広島経済レポート2023年6月15日号掲載記事