シンギHDが広島県廿日市の工場買収 紙器製造を強化
公開:2020年12月10日
食品容器商社のシンギ(広島市中区南吉島、田中友啓社長)の持ち株会社のシンギホールディングス(同所)は11月18日、コロナ禍による業績不振で10月に経営破綻した紙器製造のパワーヒロセ(同区広瀬町)の廿日市市大野1905-14の工場を買い取り、グループで同業のハリマシギョウ(姫路市)の広島工場とした。環境保全に向けた脱プラスチックの流れで、需要が拡大する紙器製造を強化する。
パワーヒロセとは取引関係にあり、倒産後に工場買い取りの打診を受けた。工場は2階建て延べ1300平方㍍。十数人の従業員や設備を引き継いだ。ハリマシギョウは後継者不在で、4月にM&Aで傘下に収めた。紙器の弁当容器、テーマパークやスタジアムの紙容器、土産物の紙パッケージなどを手掛け、グループのネットワークを生かして拡販する。買収前の売り上げ規模はパワーヒロセが約4億円、ハリマシギョウが約2億円。今後、食品容器に限らず、高級品を入れる紙製化粧箱などの製造販売を強化する方針で、3年後に年商10億円を目指す。
広島経済レポート 2020年12月10日号掲載記事