M&Aで相乗効果狙う 3社目、4月に土木工事会社買収 木下組

公開:2019年5月9日

広島のM&A

建築工事業の木下組などの持ち株会社KGGホールディングス(佐伯区五日市町大字石内5998-1、田中敏彦社長)は、4月15日付で土木工事業の藤村組(山口県岩国市)をグループ化した。これまでに注文木造住宅建築の宝工務店(中区南千田東町)、管工事業のヤマテ工業(西区)との間でM&A(合併・買収)を実施し、今回が3社目となる。それぞれ事業を承継し、雇用を維持。グループ内の人的交流を図りながら本業の関連領域を拡充し、新たなビジネスチャンスを狙う。

藤村組は業歴32年で黒字経営を維持し、売上高は数億円規模。業歴65年の宝工務店は1級建築士を抱え、中小ビル建設も手掛ける。ヤマテ工業は業歴47年で子会社グローアップも同時に買収。3社とも後継者難で事業承継先を探していた。KGGホールディングスはM&Aの基本条件として、人材育成や雇用維持などの考え方が一致する企業を対象に、相互に強みを共有しながら相乗効果が挙がるビジネス連携の構図を描く。

同HDは、木下組をはじめ施設設備の保守点検の木下エネルギーソリューション、山県郡北広島町の千代田工業・流通団地などでメガソーラーを管理運営する木下エネルギーパーク、木下コンサルタント、水耕栽培や観光農園事業の木下ファーム、米ハワイ現地法人ほか、M&A3社を加えたグループ10社で売り上げは35億円規模に。組織力を高める体制整備を本格化する。

広島経済レポート 2019年5月9日号掲載記事