サタケ 豪メーカーサイロ部門買収

公開:2024年4月26日

広島のM&A

精米プラント世界トップメーカーのサタケ(東広島市西条西本町2-30、松本和久社長)は4月3日、完全子会社のサタケ・オーストラリア(SAU社)を通じて豪州の穀物調製機メーカーDEエンジニアーズ社(西オーストラリア州ベルビュー、Kevin Prater代表)のサイロ(穀物貯蔵庫)事業を買収した。取得金額は非公表。SAU社は今後、営業や管理部門の統合など組織の効率化を図り、豪州全域で大型・小型サイロの供給体制を整える。

SAU社は1991年にサタケの豪州営業拠点として発足し、米や小麦、種子、豆類などの加工機器、加工設備一式を販売している。2015年に大型穀物サイロメーカー「デニーズ社」を買収し、主に東部でサイロ事業に参入した。今回の被買収先のDE社は西部に本社を置く1965年設立の農機メーカーで、サイロのほかグレインクリーナーなど収穫後の調製を行う機器や空気を送り込むエアレーション機器などの付帯設備を製造販売している。特に、工場組立型の小型サイロに強みを持つという。SAU社はDE社からサイロ事業と共に、延べ5760平方㍍の生産工場、サイロ壁板ロール機、従業員20人を引き継ぐ。松本社長は「製品ラインアップの拡充と、東西に拠点を持つことによるサービス体制の強化が主な狙い。豪州においても穀物の貯蔵から加工までをワンストップで提供するリーディングサプライヤーを目指す」とする。

広島経済レポート2024年4月25日号掲載記事