ファブリックアーツがシューペルブリアンからコールセンター事業譲受

公開:2022年6月8日

広島のM&A

ウェブサイト制作などのファブリックアーツ(中区紙屋町2-1-22、西坪由起社長)は4月1日付で、人材派遣などのシューペルブリアン(中区八丁堀)からコールセンター事業を譲り受けた。福岡市中央区天神の拠点や約60人のスタッフを引き継ぎ、事業名「ファブコール!」で運営を開始。コールセンター業務に、主力のサイト制作をはじめとする各種サービスを組み合わせ、企業の課題解決をワンストップで支援できる体制の構築につなげる。

事業の売買額は非公表。入念な研修を施したスタッフが発注企業に代わって、注文、求人応募受付、クレームなどに応じ、そこで得たデータを還元する。資料請求や注文履歴などのデータを基に、新規顧客の開拓やアンケート・市場調査なども請け負う。コールセンター業務の受託に合わせて、顧客の抱える課題を解決するサイト制作や分析、DM・パンフレット制作などの既存サービスの提案につなげられ、相乗効果は高いと判断した。地下鉄の駅から徒歩1分の商業施設内に拠点を置く立地の良さを生かし、スタッフ募集に注力。現在の2倍以上となる150人規模まで早期に拡充を目指す。

対面営業が伴わないウェブサービス市場が拡大する中、非対面で顧客の開拓・維持を担うコールセンターのニーズは年々高まっている。委託することで、発注企業は人材の採用・育成コストも省けるという。テンプレートを活用して簡単にサイトを構築できる自社クラウドサービス「ecat」の受付対応や顧客開拓にもコールセンターを活用する。

同社は2007年の創業以来、ウェブサイト制作を中核に事業を広げ、サイトの制作実績は中四国地区で有数という。ecatの導入企業は約1000社に上る。

広島経済レポート 2022年5月26日号掲載記事