KGGホールディングスが神原組と経営統合 得意分野生かし拡大発展目指す

公開:2021年10月7日

広島のM&A

建築工事業の木下組などの持ち株会社KGGホールディングス(佐伯区五日市町大字石内5998―1、田中敏彦社長)は、8月2日付で建築土木工事などの神原組(福山市、神原雅弘社長)と資本提携し、新体制に移行した。両社を合わせた売り上げ規模は60~70億円。事業領域が重ならず、経営統合によって相乗効果を発揮できると判断。今後は得意分野を伸ばす営業体制を整え、拡大発展を目指す。

神原組がKGGの株式を取得。神原社長がKGG持ち株会社とグループの一部を除く事業会社の社長に就任し、田中前社長は会長に就いた。同グループは木下組ほか、施設設備の保守点検の木下エネルギーソリューション、山県郡北広島町の千代田工業・流通団地などでメガソーラーを管理運営する木下エネルギーパーク、水耕栽培や観光農園事業の木下ファームなど計12社で構成し、連結売上高は約35億円。

神原組はマンションやビル、工場建物、病院など民間向け主力に前1月期で売上高約28億円を計上。一般貨物運送業や電気工事業、不動産部門の関連3社を含めると33億円。中区舟入川口町に広島営業所を置く。公共工事を手掛ける木下組と事業連携し、シナジー効果を狙う。

木下組はM&A(企業の合併と買収)に取り組み、事業領域を広げてきた。2016年の注文木造住宅建築の宝工務店(中区)を皮切りに、管工事業のヤマテ工業(西区)、土木工事業の藤村組(山口県岩国市)、(有)広島構造技研(西区)、大高建設(岡山市)をグループ化し、グループ内企業間の人的交流を推進。人材育成や雇用維持などの考え方が神原組の経営方針とも一致し、経営統合を決断したようだ。

広島経済レポート 2021年10月7日号掲載記事