広陽家電販売が持ち株会社でグループ再構築 4事業会社にカンパニー制導入
公開:2020年1月30日
家電卸売りの広陽家電販売(広島市中区舟入幸町25-3、日高寛彰社長)は、2019年9月に持ち株会社「ソシオグループ」(住所同、資本金1000万円、社長同)を設立し、4事業会社を対象に独立性を備えたカンパニー制を導入した。20年度決算で前期比10%増のグループ売上高30億円、過去最高の経常利益1億円を目指す。経営意識を高めてもらおうと、各社のトップは持ち株会社の役員を兼務。社員持ち株制度と年棒制を採用し、より成果の上がる組織づくりを推し進める。
持ち株会社設立に先行し、携帯電話のソフトバンクショップ代理店事業を分社化し、19年2月に新会社「Crear」を設立。県内3店舗体制にした。16年にフロントランナー(旧日本ポラロイド)をM&A(合併・買収)し、「デバイスタイルマーケティング」(DSM、東京)を設立。家電製品の自社ブランドを企画生産する「デバイスタイル」(東京)と合わせ、グループ4社で収益が生み出せる生産~流通体制を整えた。デバイスタイルは家電量販店や百貨店向けと、ホームセンターやディスカウント店、ネット流通業者向けのチャネル別ブランドを設け、特にワインセラーは上位の販売実績を維持しているという。
国内の全家電メーカーを扱う広陽家電は、マックスバリュ西日本やユーホーをはじめ、家電店など数百社1500店に卸し、病院やホテル、家電設備付き賃貸マンション向けも扱う。19年に評価基準を改め、社員の3割に株価連動の年棒制を適用した。今後もM&Aを進め、グループ内経営者を増やしていく方針。
広島経済レポート 2020年1月30日号掲載記事