カイタック 機械加工など工種拡充へカサミ工業子会社化

公開:2023年9月25日

広島のM&A

板金加工のKAITAK(海田町、松村健社長)は8月1日、機械加工などのカサミ工業(坂町、岩本雅至社長)の全株式を取得した。M&A実施は初めて。両社の強みを相互に生かし、収益力の向上を目指す。

カサミ工業は1981年設立、資本金300万円。金属のプレス加工・機械加工・3次元レーザー加工を行う。自動車部品の試作が主軸だったが、近年は受注が減り、2023年5月期売上高は約1億円だった。譲受額は非公表。松村社長が代表取締役に就き、全従業員の雇用を引き継ぐ。広島東部流通業務団地にある坂工場の至近に立地するカサミ工業を子会社化することで、別の企業へ外注していた機械加工などを内製化。金属加工の種類を拡充するほか、加工から組み立て、検査、仕上げまで手掛けるユニット納入を提案する体制を整える。

23年6月期売上高は約8億2000万円。大型の板金加工を得意とし、6mの長尺加工ができるレーザー加工機を11月に導入予定。消化器カバー・オウルが2022年度グッドデザイン賞を受けている。

広島経済レポート2023年9月21日号掲載記事