ソシオグループ 九州の日用品卸をM&A 事業領域広げ、新規市場開拓へ

公開:2022年8月25日

広島のM&A

ソシオグループ(中区舟入幸町25-3、日高寛彰社長)は8月1日付で、日用品卸の九州大和(福岡市東区社領、資本金1000万円)を吸収合併した。九州大和は全国展開のホームセンターやディスカウント店向けに調理用具などを卸し、業績は安定していたが、後継者難を理由にグループ入りを決めた。

九州大和は鍋やフライパンなどキッチン用品を中心にベンダー業を営むとともに、中国の協力工場で自社企画・生産~輸入し、卸先のPBや自社製品として卸す。47期目で年商は関東の子会社を合わせ10億円規模。M&Aは金融機関を通じて実施した。従業員十数人はそのまま雇用。ソシオグループは傘下の事業会社でワインセラーや冷凍庫、冷蔵庫を扱い、非家電用品を自主開発~生産~供給できる九州大和とのシナジー効果によって独自のワイン関連プロダクツブランドの確立を目指す。

同グループで家電製品・企画開発のデバイスタイル(東京)は〝デバイスタイル〟のブランドでワインセラーに定評がある。合併を機に、ワイン愛好家をターゲットにグラスやワインオープナー、クーラーなどワイン用品のデザインや品質、付加価値を高めてブランド展開する構え。海外市場も視野に入れる。一方でブランディングや企画デザインのノウハウを生かして日用品の新たなブランド確立ももくろむ。ソシオグループは2社のほか、家電製品の卸業・設備業とソフトバンクショップ代理店事業の4事業会社で構成。M&Aを通じて後継者難に悩む企業の事業承継と自社事業領域の拡大を図る。2022年3月期連結決算で前期比11・2%増の売上高38億6700万円を計上。今期は人材の定性評価制度を整え、7社連結売り上げ45億円、経常利益1億円以上を目指す。

広島経済レポート 2022年8月25日号掲載記事