秋本産業 イデアル(西原)をM&A 建築関連のプラ・樹脂加工に参入
公開:2022年11月3日
建築金物など卸販売の秋本産業(中区寺町2-28、金子俊介社長)は9月13日付でイデアル(安佐南区西原2-27-7)の全株式を取得し、プラスチックや樹脂の加工事業に参入した。これまで建築金物を納める過程で取引先から要望の多かった、看板や表札などの製造に手を広げる。イデアルの新たな仕事をつくり、秋本産業の商材提案の強化にもつなげることで相乗的な増収を狙う。
イデアルは1990年4月設立で資本金1000万円。年商約3億円。後継者難だったことから、広島信用金庫横川支店の仲介で譲渡を決めた。取得額は非公表。児玉哲也社長が取締役会長に就き、荒木英巳常務は続投。秋本産業の金子社長がトップを兼務し、榊原誉男経理部次長が取締役総務部長を務める。当面は従来の経営方針に沿って運営し、5年後の売り上げ倍増を目指す。従業員18人。1000平方㍍弱の敷地に自社工場を持ち、レーザー加工機やCNCルーター、サンプルカッター、ダイヤプレーナーなどを備える。
秋本産業は自社配達時の御用聞きが強み。イデアルの荷物も一緒に運ぶ方法などを模索し、効率化を図る。これまで建築金物を柱に据えながら、それに関連する工具や鉄筋結束機械などの商材を増やしており、6月にはセメントやコンクリ原料の扱いに強い長坂建材(江田島市大柿町大原)の事業を譲受した。同月、山口県に周南営業所を新設。他の営業拠点は福山、呉、三次、岡山。2022年11月期の単独売上高は7年連続最高の40億円弱を予想する。
広島経済レポート 2022年11月3日号掲載記事