マリモHD、ひろぎんエリアデザインなど せともす設立しシトラスパーク活性化 

公開:2022年4月15日

広島のM&A

マリモホールディングス(深川真社長)、ひろぎんエリアデザイン(前田昭社長)、瀬戸内ブランドコーポレーション(井坂晋社長)は、シトラスパーク瀬戸田(尾道市瀬戸田町荻24985-1)の活性化のため、(株)せともすを設立した。グランピング施設の設営を始めるほか、農地約1㌶を造成し、レモンの苗木1300本を定植する。将来は農地を2㌶に拡大し、レモン年間60㌧規模の収穫を目指す。

せともすはマリモHD、ひろぎんHDのひろぎんキャピタルパートナーズ、瀬戸内ブランドコーポレーションが出資し設立。本社をシトラスパーク瀬戸田内に置き、代表取締役社長はマリモHDの端正敏氏、取締役はひろぎんエリアデザインの淺野晃平氏と瀬戸内ブランドコーポレーションの阪本浩和氏が務める。グランピング施設は第1駐車場とシトラスガーデンの一部に設ける。多島美の景観が特徴で、ドーム型とコテージ型(1棟各4~5人利用)合わせ10棟近くの導入を検討。バーベキュー設備や地元食材などの提供も予定し、滞在時間と観光消費額の増加への貢献を目指す。3月30日に平谷祐宏尾道市長らを招き、安全祈願祭とレモン記念植樹を実施。園内に約800本の桜があり、3月26日~4月10日に春季臨時開園、4月17日には自転車レースのグラン・ツール・せとうちのエイドステーションとして臨時開園する。グランピング施設は8月に開業し、同時期から公園部分も午前9時~午後4時半に無料開放して、年間5~10万人の来園を見込んでいる。

せともすはレモン栽培、事務、イベント企画を行う正社員3人を雇用。レモンは5年後をめどに市場出荷や園内販売を予定し、将来は耕作放棄地の引き受けやⅠターン就農の受け入れも見込む。せともすは「瀬戸田でレンタサイクル店や加工場と連携したツアー、レモンの収穫・加工体験、修学旅行生の共同受け入れなどの構想もある。民営化した広島国際空港や県内の観光施設と回遊できる拠点にしたい」と話している。

広島経済レポート 2022年4月14日号掲載記事