AICが浜学園と共同出資会社 最難関中学受験塾を開校へ

公開:2022年5月11日

広島のM&A

「鴎州塾」運営のAICエデュケーション(中区中町1-1、桑原克己社長)は3月18日付で、関西中学受験大手の浜学園(兵庫県西宮市)と共同出資会社「(株)AIC浜学園」(竹森勝俊社長=浜学園社長)を設立した。1000万円で出資比率は浜学園55%、AIC45%。今夏に灘や開成など、全国最難関中学受験専門塾ブランドの開校を目指す。

浜学園は関西最難関の灘中に4年連続で90人超の合格者を輩出しており、同校合格者数が18年連続日本一など、難関校受験に強みを持つ。広島県での展開を検討していた浜学園と、最難関中学受験分野の教育事業強化を検討していたAICとの意向が合致した。夏期講習までにAICの広島駅前本校(南区大須賀町13-13)に開設を予定。両社が講師を半数ずつ派遣し、学習目標を小きざみに設定する「学習計画表」や「復習主義」など浜学園の持つ中学受験ノウハウを取り入れる。AIC浜学園の広島での手応えをつかみ次第、岡山や福岡での展開を視野に入れる。全国最難関校合格実績を上げることで、鴎州塾全体のブランド価値を高める狙いだ。

鴎州塾は現在広島、岡山、山口、大阪で64校舎を展開。校舎数が減少傾向だったが、2020年の社長交代を機に授業の質の改善や料金の見直し、ウェブを主力に据えた広告宣伝などで生徒数が増加傾向。県内一の実績を持つ小学受験に加え、中学受験前の小学1~3年生向けクラスを充実させた。来春は県内外で10校舎を開校予定など攻勢をかける。

広島経済レポート 2022年4月28日号掲載記事