桑原組がL&F(千葉)と連携
空き家管理サービス始める
公開:2022年2月3日
総合解体工事業の桑原組(西区己斐本町、桑原明夫社長)は、全国ネットで空き家管理サービスを展開するL&F(千葉市)と提携し、空き家の所有者や相続人などに向けて同サービスの提供を開始した。空き家の状態や実際に行う管理作業の様子は、クラウドサービスにより依頼者のマイページに配信され、パソコンやスマホから動画・画像で確認できるほか、災害時などの緊急点検も無料で受けられる。空き家の売買、賃貸、リフォームなどの相談にもワンストップで対応する。
L&Fは2007年に創業以来、空き家管理の全国ネットワーク「日本空き家サポート」運営事業で業績を伸ばし、ベンチャーカップCHIBAグランプリなどを受賞。不動産・住宅関連業界や不動産所有者らに向け、IT技術を活用した独創的なサービスが評価されている。対象エリアは広島、廿日市、東広島市、海田町、府中町。費用は戸建てで巡回管理月1回が5000円(税抜)と1万円(同)、月2回が1万3000円(同)の3タイプ。海外転勤者などの留守宅(マンション)向けプランも用意している。広島市全域の空き家(戸建て)は現在1万6900戸に上り、うち360戸が管理されないまま放置されている。うち250戸が屋根崩落などの問題を抱える。15年施行の空き家等対策特別措置法で行政代執行による強制撤去の事例も出始めている。
こうした社会問題の解決に向け、解体工事や環境リスク対策、不動産売買・仲介をワンストップで行う既存事業と新規事業を循環させた街づくりのビジョンを描き、グループ体制を強化している。21年11月期決算は大規模工事がけん引し売上高22億円、経常利益9600万円の増収増益。
広島経済レポート 2022年2月3日号掲載記事