放射線画像のメディカルクリエイト 東証1部インフォコムに全株譲渡

公開:2021年12月16日

広島のM&A

病院向けの放射線画像管理システム開発のメディカルクリエイト(南区稲荷町1-1、岡部幸夫社長)は10月29日付で、東証1部上場で情報システム開発のインフォコム(東京、竹原教博社長)に全株式を譲渡した。上場企業の傘下入りで知名度を高め、営業網の拡充や新規採用に注力。得意とする国立大学や中小規模病院の受注開拓を加速する。

メディカル社は2004年設立で、CTやMRIなどの診断情報管理システムの開発が主力。東京、大阪などに5営業所を構え、導入病院は国立66を含め115施設に上る。21年4月期売上高は13期連続増収の4億9500万円を計上。ここ数年で全国展開を強化しているが、事業拡大に伴う人員確保が課題となっていた。岡部社長は続投。社名や所在地、事業内容に変更はない。売却額は非公表。子会社化を機にグループ内の人的交流を図り、支援先の課題解決への提案営業に注力する。

インフォコムは病院向けの診断情報管理システム開発に加え、電子漫画配信サービス「めちゃコミック」を提供する。20~22年度の3カ年で、病院向け情報システムなどヘルスケア事業の売り上げを4割増の150億円まで引き上げる計画を掲げ、メディカルクリエイトの買収で弾みを付ける。21年3月期の連結売上高は680億5500万円を計上。

広島経済レポート 2021年12月16日号掲載記事