オタフクHDが全株取得
大阪の天かす製造会社

公開:2021年10月21日

広島のM&A

オタフクホールディングス(西区、佐々木茂喜社長)は10月4日、天かす製造で国内トップのナカガワ(大阪)の全株を取得した。ナカガワ側は同HDの一部株式を取得予定。市場が拡大する天かすの拡販や開発、生産体制の最適化などで連携する。

ナカガワは食品メーカーにOEMで天かすを提供し、同HDでお好み焼き関連食材を手掛けるお好みフーズ(西区)向けが6割。売り上げ規模は24億円。ナカガワが製造し、お好みフーズが販売する「天かす天華」や同商品が入った「お好み焼こだわりセット」は、同HDの全ての商品の中で、ソースに次ぐ売り上げを誇る代表商品。特に天華は2017年に比べ、約45%伸長している。ナカガワの中川有二社長は、 「お好み焼き、たこ焼きやうどんに加え、大手コンビニが商品化したことで有名になったおにぎりやサラダへの採用など、ここ数年でこれまでにない食べ方が浸透。市場規模は拡大を続け、今後も同様の状況を予想している」

佐々木社長は、 「アメリカでは〝テンプラチップス〟として親しまれ、巻きずしにまぶす使われ方などが好まれる。同国をはじめ、当社海外拠点から消費拡大に努めたい。長崎県大村市で年3600㌧を製造するナカガワの工場は手狭になってきており、3年以内をめどに拡張や新工場の検討を始めたい」

広島経済レポート 2021年10月21日号掲載記事