広島県事業引継ぎ支援センター 19年度成約数が過去最高の56件、全国2位

公開:2020年5月28日

広島のM&A

広島県事業引継ぎ支援センター(広島市中区基町5-44、平野勝正統括責任者)の2019年度の相談者・社数は489件と前年度から24件増え、過去最高となった。成約件数も56件と、前年度比15件増で過去最高を更新。成約件数は東京に次ぎ、全国2位になった。4月に福山にマネージャー1人を増員。広島に個人事業主の事業譲渡と創業希望者をマッチングする後継者バンク担当の女性専門相談員2人(中小企業診断士、行政書士)を補充・増員し、相談体制を計12人に拡充した。

相談総数は東京908件、埼玉677件、大阪587件に次いで、全国4位。広島県は譲渡(売り)希望が39件増の189件で、増加率26%と伸びた。譲受(買い)希望は10件増の232件だった。相談者の業種は卸売・小売業が22%とトップ。製造業18%、サービス業17%、建設業11%の順。

成約は14年度の業務開始以降の累計で158件となった。19年度は東京の74・5人(センター間連携含む)に次ぎ、全国2位。最近の事例では、1959年創業の和洋菓子工房泉屋(三次市三良坂町)が菓子・食品企画会社のファンセレティ(安佐南区)に事業譲渡した例がある。泉屋は後継者がなく第三者の承継を希望。三次広域商工会を通じて支援センターが相談を受け、マッチングコーディネーターのシーワークス(尾道市)を紹介し、同社と共に候補者探索・情報提供を行い、20年3月にM&Aが成立した。

広島経済レポート 2020年5月28日号掲載記事