不動産の売買仲介などを手掛けており、2月1日に広島県内で初めて東証のプロ投資家向け「東京プロマーケット」へ上場した。 知名度や信用度の向上、内部統制、人材確保などにつながる。
「当社は地元で知名度があるが、全国展開の加速や会社発展のためには、誰が見ても『社会的信用力がある』と判断してもらいやすい仕組みを探していた。もともと資金に困っておらず、組織経営への移行やESG(環境・社会・企業統治)の面で良い選択だった」。
それでも、上場に必要な労力や時間、費用をかけて、ガラス張り経営のプレッシャーを背負うには覚悟が要る。溝部社長の信念は強い。
企業の永続を目指して賃貸などのストックビジネスも強化し、直営レンタル収納庫「収まるくん」は90カ所に拡大。SDGs型など計23回の私募債発行を通じて、教育機関への寄付を続ける。
【 プロフィル 】
No.1都市開発社長 / 溝部 孝志 氏
1962年9月27日生まれ、山口県宇部市出身。高卒でコックを経験し、20歳で転職した健康・美容品会社では全国トップセールスに。27歳で住宅会社に移り、93年4月に30歳で独立。2020年にオリエントホームから現社名に変更。
広島経済レポート 2023年6月29日号掲載記事